韓国釜山のマッコリ酒場「6・25(ユギオ)マッコリ」について、
私が初めてブログに書いたのは、今年の1月21日でした。
あれから早いもので3ヶ月ほど経とうとしています。季節はすっかり春。
かつては避難民が肩を寄せ合って暮らした
タルドンネにある居酒屋「6・25(ユギオ)マッコリ」今年2015年は、日韓国交正常化50周年ということで、年初めから、
日本と韓国、今年こそは明るい展望が見えてくるのではないかと思いましたが、
さてどうでしょうか。
外務省のHPによると・・・
国交正常化当時に、1年間約1万人であった両国間の人の往来は、
現在では1日1万人を超えるまでになりましたと、書いてあります。
人と人の交流は進んでいます。が、さてどうしたものかです。
釜山に行ったら、あそこにも行きたいここにも行きたいと、
出発前は、あれこれ考えていましたが、
旅の初日に立ち寄った「6・25(ユギオ)マッコリ」に、また来てしまいました。
前回訪ねた時、店は満席でしたが、まだ明るい時間だったせいか、ほぼ貸切状態。
店内に展示してある、気になっていた写真も、今回はゆっくり見ることができました。
この店のあたり、タルトンネと呼ばれていた当時の写真だそうです。
この細い坂道、雨が降ったら、さぞかし泥濘るんで、
上り下りと歩くのは、並大抵なことではなかったと想像できます。
そしてここで生活する子供たち。
エアコンの下、壁にはメッセージが書いてあります。
6.25막걸리 우리의 일생이 흐르고 있습니다.
2014.6.12 구청장 단선인 박삼석 올림
6.25マッコリ、我々の一生が流れています。
2014年6月12日 区長当選者 パク・サムソッ 敬具
メッセージを書いたのは、釜山廣域市東區の区長で、パク・サムソッさん。
90年代、삼보여객(三保旅客)というマウルバス運行会社の社長をしてた地元の名士と、
ネットには紹介がありました。ここの生まれなのかもしれません。
さてさて料理とマッコリが運ばれてきました。
済州では、怒涛の豚肉料理三昧でしたので、釜山では、さっぱりとしたオジンオムチムを。
味のベース、チョコチュジャンが美味しい~しかもイカが美味しいので、めっちゃ旨い。
味の決めてセリとエゴマの葉が、東京で食べるものとは一際香りが違います。
マッコリに合う、韓国料理のラインナップに、またまた悶絶。
しっかりした味のトゥブキムチ。豆腐が硬派なんで熟成キムチと相性抜群。
そして釜山の味、おでん鍋。言わないでも、おばちゃんが半分の量にしてくれました。
会計時に半額になっていたので、こちらの様子を見て半分にしてくれたことが分かりました。
オモニの味と言うより、ハルモニの味。熟練の手に味の外れはありません。
ここで働く地元のお年寄りたちも賄いタイムです。忙しくなる前に腹ごしらえ。
写真にはありませんが、いや突然だったので、写真を撮る間もありませんでしたが、
自分たちが食べていた料理を、私とオルネリョ!さんの口に、一口ずつ入れてくれました。
突然のことでびっくりしていたら、もう一口ずつ、親鳥がヒナに餌を与えるように、
断ることもできないタイミングで、私たちの口に料理を入れてくれました。
ハルモニがおっしゃるには、一口だけでは情がないそうで、
必ず二口以上は、口に入れないといけないと。
そんなこんなで、オルネリョ!さん、ハルモニたちの歓談に参加。
違和感なくおばあちゃんたちと、おしゃべりしています。
やっぱりここ「6・25(ユギオ)マッコリ」に足を運んで良かったです。
旅の最後の夜、美味しい料理とマッコリ、そしてハルモニたちとの草の根の交流。
すっかり暖かい気持ちになりました。
外に出ると、釜山港大橋が明るくライトアップされ眩しく輝いていました。
釜山も良いな~。そんな気持ちになります。
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6・25マッコリ所在地:부산광역시(釜山廣域市) 동구(東區) 초량동(草梁洞)994-56番地
営業時間:13~21時(くらい)
※基本的には無休(65歳以上のお年寄り6人が2交代で勤務)
電話:051-467-7887(問い合わせ番号は釜山広域市東区老人総合福祉館)
交通:釜山地下鉄1号線「釜山駅」5番出口からおよそ800m
(168階段は本当にキツイ坂でした。なのでマッコリが旨い!)
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Comment
いつも読み逃げばかりでスミマセン(^^;)
1月の旅行記、しっかり読ませていただいております~!!
こちらのお店、市と区が主導してまちおこし事業として経営されて
いるようですが、高齢化が進む中、見習うべき素晴らしい事業ですね。
そして、以前の記事も再度拝見致しましたが、お料理がどれも美味しそう
です!!
私、ゴールデンウィークに釜山行きを予定していて、釜山駅の近くに泊まる
予定なのでぜひ行ってみたいのですが、女一人じゃ寂しいですかねぇ…(^^;)
私の周辺、このGW、韓国旅行という話、多く聞きます。
羨ましいです。
芙蓉さんは、旅慣れていらっしゃると思うので、
おひとり様も大丈夫かと思いますが、料理1品1品のボリュームがるので。
マッコリ1本と料理1品にして、チヂミ半分はお持ち帰り
ポジャンではどうでしょうか。
最終日だったら、チヂミは日本に持ち帰っても痛まないかと。
良いご旅行を~~~♪
ソウル大の記事コメでは オルネリョ!さんから
ご丁寧な返信いただきありがとうございました。
この記事の展示写真は土門拳氏の「筑豊のこどもたち」を
彷彿させる写真ですね。
アミ洞には日本人の墓石で作った家の土台や
住宅街の階段があるのですが、釜山タルトンネの
当時の状況からみると止むを得なかったのかも‥と
展示写真を見て思いました。
気持ちは複雑ですが。
そういった時代をくぐり抜けてきたハルモニたちが
作ったパンチャンは間違いないお味でしょう!
お二人の草の根交流うらやましいです。
返信が遅くなってすみません。本日、韓国から帰国しました。
オルネリョ!さんも、同じ感想を言っておりました。
土門拳氏の写真に似ていると。
おそらく報道カメラマンさんの写真ではないかと推測しますが、
優しい眼差しで撮られて写真のような気持ちがします。
こちらのハルモニたちは、こんな風景だった時代をご存知でした。
日本でもそうですが、戦後の廃墟から、
立ち上がってきた人々の優しさと力強さを感じました。
嬉しいです。報告ありがとうございます。
625マッコリ、反響が大きく、友人たちからも「あの店・・・」と、
記事upのあと、聞かれることが多くありました。
行くには不便な場所ですが、店の由来とタルトンネの成り立ちを知って、
飲んで食べるマッコリとハルモニたちの料理は、格別の味です。
今の時期なら、階段上りも清々しいかと。
また私も行きたくなりました^^
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