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【キムジャンツアー】韓国の地方都市・羅州[ナジュ]でキムチ作りを体験の巻~その2~

TEXT BY オルラッタネリョッタ!






僕らが今回キムチ作りでお世話になった
地方の名家は「나주 남파고택(羅州 南坡古宅)」という名称で、
2009年、国の「重要民族資料第263号」に指定されています。



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この家屋は朝鮮時代後期(1984年)に
朴在圭[パク・チェギュ、雅号=南坡]という人物が最初に建設した
호남지방(湖南地方[ホナムチバン])を代表する
上流階級[(兩班[ヤンバン]とか豪農]の家屋と言えます。


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※この人が朴在圭[パク・チェギュ、雅号=南坡]


総面積は2,960.93㎡、建物は7棟もあって、現存する建物の中で、
建築時期が最も古いもので母屋(안채[アンチェ])の1917年、
最も新しいもので主人用居間(사랑채[サランチェ])の1932年、
当時の個人住宅としては、全羅南道で最大規模を誇っています。


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※お屋敷の俯瞰の絵は時間なしで撮れなかったので、ネットから拝借しました


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建築物が民俗学的・建築学的に貴重な存在であることはもちろん、
保存された民具や工芸品は19・20世紀の生活文化を知る上で
かなり貴重な資料になっている点が国から評価されたということです。



しか~し、僕的にはお屋敷の中にツアー参加者が吸い込まれた後、
一人ゆっくり、民族学的・建築学的に貴重な建築物のトイメンに
そびえ立つ飲食店に思わずツッコミしちゃいました~
(このアンバランスがいかにも韓国でチョアチョア)



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その飲食店とは中華料理屋(중국집[チュングクチプ])!
しかも、店名が超~ベタもベタ。


「만리장성(萬里長城[マルリチャンソン])」


등려군 (鄧麗君[テレサ・テン])の代表曲“夜来香(イェーライシャン) ”が、ガンガン流れてた。




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さらに、ペダル用のカブのナンバーを見て、改めて、「나주(羅州[ナジュ])に来たぜ~」って実感。




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ツアー仲間にかなり遅れて、僕もお屋敷に進入です。
紅葉がとても綺麗&可愛いワンちゃん(食用じゃないハズ)もお出迎え。



そして、ようやく今回の本題。この日のキムチ作りの先生をご紹介します。


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강정숙(姜定淑[カン・ジョンスク])さん(64歳)



前回ご紹介しましたこの屋敷のご当主のお嫁さんとなります。
で、さすがは名門家。当主のお嫁さんで一番エライ人のことは特別に、




종부 (宗婦[チョンブ])



と呼ばれるそうです。まっ、「本家」のヨメってことですか。

簡単なプロフィールは以下の通りです。
学歴:朝鮮大學校自然科学部食品栄養学科卒@光州廣域市/東区瑞石洞
※韓国の地方都市では初の(北朝鮮とは関係ない)私学総合大学


旦那のおじいさん、박준삼(朴準三[パク・チュンサム]、1898~1976年)氏が、
自宅で運営する고등공민학교
(高等公民學校※経済的事情で中学に進学できない児童の為に自宅で運営した無料学校)で、
姜定淑さんが教師をしていたのが縁で、おじいさんが大いに彼女を気に入り、
その後、ご主人と恋愛関係に発展し結婚。名家に嫁ぐことになったらしい。

彼女の幸運は通常、名門家に嫁いだ嫁さんは家に引っ込むものですが、
おじいさんの理解のおかげで、教師と“嫁さん業”の2足のわらじを
長期間に渡って、続けることができました。

その後、一時は盛況だった学校も朴準三お爺ちゃん死去の5年後、1981年に廃校となりましたが、
その後、「教育は国力」というおじいさん=시조부(媤祖父[シジョブ])の遺志を受け継ぎ、
自宅に幼稚園を設立。

自分でも直接子供たちを教えたいと、彼女は再び大学に入り直して、児童教育を専攻。
子供たちには、お勉強を教えることよりも、韓国伝統の礼節だったり、
伝統飲食を体験させることを重視しました。
そして、しゅうとめも亡くなってしまった現在、宗家で代々伝えられた伝統飲食の再現に
日々注力しているとのことです。



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6~7人でグループに分かれて、さっそくキムチ作りの開始です。


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僕たちは手間のかかる白菜の水抜き(塩漬け)などの工程は省略。
基本的には材料を切ったり、混ぜたりするだけ。


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白菜をヤンニョムに塗りつけたり、糸で縛ったりするチョット難しい工程は、
先生の姜定淑ハルメがちゃんと見本を見せてくれます。



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大根の千切りなどがうまくいかず、メンバーに迷惑をかけてしまいましたが、
先生のご指導のおかげで、自分の分のキムチは何とか仕上げることができました。



僕自身、韓国でキムチ作りの体験は今更ながらの初体験。
この日、食材的に印象的だったものが2種。


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一発目は、羅州・特産品の배즙(ページュプ[梨のジュース])


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そして、2発目は、この見慣れない海藻。
先生に質問したらクリアに「청각(靑角[チョンカク])」と発音。

九州出身のカミさんに写真を見せたら佐賀の唐津では「ミル」というそうです。
(湯がいて酢味噌で食べたカミさん的には、超~懐かしい食べ物だったそうです)
因みに英語だと、「Sea staghorn」
先生によれば、全羅道地方では、キムチの材料として一般的らしいですが、
僕的にはこの独特な匂いはチョットNG.
でもでも、こういうことが勉強できて、僕的にはとてもウレシイ。

まだまだ世の中、知らないことが無限大∞。



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僕らのキムチ作りが一段落したところで、先生が白菜キムチ作りの実演をしてくださいました。
そこで、こんな状況でしたので、僕は先生に思わず、

앙~하고 맛봐도 될까요?
あ~んはご まっばど とぇるかよ?
あ~んして、味見してもいいですか?


と口火を切って、甘えてみたら、ほ~ら。




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こういった何気ない事が、僕的な韓国旅行の醍醐味。
こんな上手いヤンニョム(양념)、僕生まれて初めてかも。
魚臭さ(비린내[ピリンネ])が微塵も感じられないセウジョッ(小エビ[アミ]の塩辛)はもちろん、
コチュカルひとつとっても、異様に旨い。甘味と辛味のバランスが秀逸。

あ~、日本じゃ絶対味わえない味。



先生、この白菜キムチを僕にください~


とお願いしたかった~、本当は。そして・・・




食材の偏差値が高すぎだぜ、羅州[ナジュ]は~!




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キムチ作りも終え、そろそろ次の現場に移動というところで、
先生と長男のヨメ、つまり次の“宗婦[チョンブ]”候補、
김선경(キム・ソンギョン)さんが加わってフォトセッションヘ。

普通なら、大勢の日本人ブロガーを前にシャッターを切られて、萎縮しちゃうところ、


さすがは、韓国のシロウト はスゴイ。


まんざらでもない様子で2人とも、色んな表情・ポーズをとってくれます。



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※この時、ヨメさんが僕の腕に胸を押し付けてきたので、
基本“おばさん”の僕はこの時だけ“オトコ”になりました~


若いヨメさんの方も簡単にご紹介。
こんな田舎ではありますが、大学(いま注目の梨花女子大出身?かは不明)では、
こう見えて、声楽の方を専攻していて、イタリアまで留学しちゃった経歴のある才媛。

名家に嫁いでからも、全羅道出身の彼女でさえ、あまりにも異なる名家の飲食文化に当惑しつつも、
姑(しゅうとめ)からいろいろなものを吸収し、「密陽朴氏 羅州宗家」のやり方に徐々に慣れていき、
今では姑の右腕として立派にヨメ業を務めているとのことです。
(先生が僕たちに教える時も、脇でコチョコチョ先生にアドバイスしてた)



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ツアーの引率の方によると、今回のキムチ先生、
我々みたいに大勢の外国人にキムチを教える事自体初めてだったようで、
いわゆる、韓国人にありがちな上から目線の指導ではなく、
さすがは教職経験が豊富な方らしく、ものすごく丁寧にお教えくださいました。

それとやはり名家のヨメ!言葉使いも丁寧で(地方とは思えない)、気品も備えられて、
ものすごく気分のいい「テンションアゲアゲ」イベントでした。
大統領を操作した例のおばさんとはまったく真逆な人物との出会いに
大満足なオルネリョ!でした~。




僕らが作ったキムチ、実は一般的なキムチでなく、
「密陽朴氏 羅州宗家」だけに伝えられる特殊で貴重なものでした。
次回は、そのキムチの作り方を詳細にお伝え致します。




おまけ

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飛び跳ね防止の工夫も!

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注目したのは、キムジャン用のカラフルなシート。さすが本場!!

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庭では伝統茶の用意も!コマスミダ~!




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Comment

オルネリョさん目線のキムチ体験レポ、本当に面白すぎます!
宗婦とお嫁さんのお美しいこと!

オルネリョさんレベルで韓国語が喋れたら、旅の風景も違ってきますね。
「知らないこと無限大」…って旅の醍醐味ですね〜
私の人生キムチNo.1は光州のバスターミナルのフードコートで食べたキムチです。

続きのレポ、楽しみにしています!
2016.11.30Wed 08:06 ≫ 編集
承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
2016.11.30Wed 19:33 ≫ 編集
藁屋根
 藁屋根に石臼、石皿、擂り石など、私にとって興味深い民俗資料があります。
「こういった何気ない事が、僕的な韓国旅行の醍醐味」という感覚は、わかるような気がします。
 それにしても、김선경さんは、かわいいですね~。私も、教えていただきたい。
 「앙~하고 」という言葉、勉強になりました。今度、私も使ってみよう。
2016.12.01Thu 00:44 ≫ 編集
Re: ちーこ さま
ちーこ さま

今回の旅行はご招待ツアーでしたので、
次回は自腹の個人旅行でも光州・羅州へ是非とも再訪したいです。

普通、バスターミナルで、しかも、フードコートで旨いキムチに出会うことはありえないのに、
それを実現可能にしているのは、全羅道の食材&調理技術パワーのなせる技。

韓国地方の旅はやめられません。
2016.12.03Sat 09:07 ≫ 編集
Re: コメントくださった方
コメントくださった方


儲けたおカネをただ寄付するのではなく、
教育という手間のかかる事を直接実践し、地域社会に還元している方々なので
接している(俗人の)コチラが恥ずかしくなる感じでした。
俗に「手の味(손맛)」と言いますが、いい食材+すばらしい「手の味」で
キムチがまずくなるわけはありません。

僕ばカミさんによくこう言ってます。
「まずは自己批判せよ」と・・・




2016.12.03Sat 09:16 ≫ 編集
Re: shunshun さま
shunshun さま


流石に国から指定されるだけあります。
一般の家であんな古い調理道具等々があたりまえにあることが不思議なくらいでした。

ドラマ、映画なんかで歯医者が子供にそう言っているのを、覚えていただけです。
最近、生の韓国人と会話していないので、だんだん、言葉が出てこなくなったのが、
ちょっと寂しいです。


2016.12.03Sat 09:22 ≫ 編集

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